<Q>
不況の影響で様々な経費削減をしてきましたが、
経営は上向かず、ついに人件費を
圧縮しなければならなくなりました。
社員の同意を得ずに給料の減額に踏み切りました。
就業規則には賃金カットをする場合の
取決め(減額措置の根拠)がなかったため、
「会社の都合による一方的な給料引下げは無効だ。」と
労政事務所に訴えられました。
このような減額には問題はあるのでしょうか?
<A>
社員に不利益な労働条件を一方的に課することは、
原則として許されないとされています。
不利益変更をするにあたっては社員の同意が必要であるとする
判例も多く出ています。
しかし、事業場全体の労働条件を画一的に決定することは
非常に困難であり、事業の経営環境は常に変動するため、
時として労働条件の切下げもやむを得ない場合があるでしょう。
したがって、合理的な理由がある場合に限り、
会社による一方的な不利益変更が認められます。
合理的な理由であるかどうかについては、
変更の内容及び必要性の両面から考察が必要とされ、
@不利益の程度とその代償のバランス
A変更しない場合に発生する弊害
B社会通念
などを総合的に勘案して判断されることになります。
