請負又は業務委託と労働者派遣の判断基準について<その1>

1.業務目的・内容について

<請負又は業務委託>
請負とは当事者の一方である請負人がある仕事を関してすることを

約して、相手方である発注者がその仕事の結果に対して

報酬を与えることを約する契約です。

請負と雇用の区別は、雇用が労働に服すること事態を

目的とするのに対して、請負は労務の成果たる仕事の完成を目的とし、

その結果、一般的には、雇用では労働に服しさえすれば

労働の成果の如何を問わず報酬がもらえるのに対して、

請負では仕事が完成した場合にのみ報酬が貰えるので、

労務に服しても仕事の完成を見ないときには報酬はもらえません。

すなわち、請負の場合には、請負人が仕事の完成についての

危険を負担します。

請負人が一定の仕事を完成する義務と責任を負っており、

また、仕事の完成とは、有形無形を問わず、要するにある業務の目的の

完成ないし完了がなされることを言います。

業務委託とは、民法の準委任と同じかこれに類するもので、

発注者が一定の業務処理を委任し、受託者がこれを承諾して、

委任の本旨に従い自己の相当程度の自由裁量に従い自己の

責任で善良な管理者の注意義務を持って当該業務を処理するもので、

その業務処理の対価として報酬が支払われます。

この為、請負と違い業務委託契約は、仕事(業務)の完成責任を

負うものではなく、又成果物を伴わなければならないものでもなく、

契約目的に従った業務の責任処理の完了が中心です。



<労働者派遣>
自己の雇用する労働者を他人の指揮命令を受けて

他人のために労働に従事させること

(他人に雇用されることを約してするものを含まない)をいいます。

「他人の為に労働に従事させる」とは、

労働への従事に伴って生ずる利益が指揮命令を行う他人に

直接に帰属するような形態で行われるものをいいます。

したがって、事業主が、自己の雇用する労働者を

指揮命令する方法の一つとして、他人に委託したとしても、

他人が委託した事業主の利益のために行う場合には、

労働者派遣には該当しません。労働者派遣の業務内容は

派遣契約において定められますが、仕事(業務)の

完成の責任を負うものではなく、

派遣先の指揮命令に従って派遣先業務に従事することをもって足ります。

したがって、業務の処理が行われなくても

派遣契約に定める労働の提供さえすれば責務の

履行があったことになります。