請負又は業務委託と労働者派遣の判断基準について<その7>

秩序維持、服務規律、制服等をめぐって

<請負又は業務委託>
請負及び業務委託の場合は、事故の従業員を自社が

直接指揮監督するのですから、就業に当たっての

規律や秩序の維持権限及びその違反についての

是正のための懲戒権限は、当然請負人側にあります。

しかしながら、請負業務等が発注者の事業所や

工場内で行われる場合には、施設管理、災害事故防止、警備や

機密保持上の理由から処置の拘束を受けることは

やむをえないのであるが、その遵守義務を負うのは

あくまでも請負人側であり、発注者側の担当者が直接これらの

指揮監督(場所的管理は発注者側)をしてはいけません。

したがって、発注者側の入退場管理上の必要性から

受託者や請負人の従業員の指名、性別等を通知し、

発注者子弟の名札を付け、若しくは入退場証の交付を受け、

あるいは、それを装着することは、請負や業務委託と

矛盾するものではありません。

また、発注者側の施設管理上の理由や安全衛生管理、秩序保持、

場内管理、秘密保持等の必要から、

請負人や受託者の従業員に発注者指定のユニフォーム等の

着用を求めるケースもあります。

発注者指定の制服やユニフォームを着用させているからといって

請負や業務委託にならないとはいえません。

ただし、全く発注者側と同じというよりは着用する帽子の色、

ユニフォームのマーク、名札の種類等何らかの管理縦横の

識別ないし区分表示があったほうが良いでしょう。

「告示」では、請負は次のいずれにも該当することにより、

起業における秩序の維持、確保等のための指示

その他の管理を自ら行うものであることとされています。

(1)労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を自ら行うこと

(2)労働者の配置等の決定及び変更を自ら行うこと担当業務の決定、

勤務半の変更、当番表(勤務表)の作成など全て請負人側で行なうこと。




<労働者派遣>
派遣の場合は、派遣労働者は派遣先の従業員という

身分は取得しないものの、派遣先の業務上の識見には全面的に

福祉、派遣先において入場から退場までの一切の支配拘束下に入るので、

企業秩序の維持、職場の含む規律、守秘義務等については、

派遣先従業員と同じような立場で拘束を受けます。

しかし、これらの拘束を受けるのは派遣契約において

定められているからであり、

したがって、派遣契約ではこれらに関し定めておく必要があります。

そのため、これらの拘束に関する派遣契約の定めに

違反するような労働提供に対する懲戒処分権限は、

派遣契約の趣旨に反する労働の提供に対するものとなるから

派遣契約の履行責任を有する派遣元にある。

派遣先としては、派遣元に適正な労働を提供するような催告し、

場合によっては個別派遣契約の解除をなしえる。

職場秩序や安全衛生についての教育等は業務指揮の内容として

派遣先でも行なうことになり、

職場秩序や安全保持上の責任は派遣先が負います。