バブル崩壊後、長く続いた
低成長時代に、日本の経営者は雇用をリスクと考えるようになり、
終身雇用を否定して「雇用の流動化」を推し進めていた。
そこにうまくはまり込んだのが用務請負と人材派遣である
経営者は会社の仕事を因数分解し、
ノンコアとみなした仕事から順次、請負、派遣切り替えていった。
1995年から2005年の10年間に、
日本の正社員は405万人減り、請負、派遣などの
非正社員が632万人増えた。
企業は必要な時に必要な分の労働力を使い、
働く側も働きたい時だけ働く。
「労働力のジャスト・イン・タイム」が
実現されたかに見えた。
事実、効果はてきめんだった。人件費が圧縮され、
社会保険や退職金。年金の負担も減り、
面白いように利益が出た。大したヒット商品も無いのに、
過去最高益を更新する企業が続出した裏には、こんなカラクリがあった。
非正社員の活用は、緊急避難策としては有効だが、
生産や販売・サービスといった企業活動の
最前線を非正社員に任せっぱなしにしたのでは、
企業は早晩、抜け殻化する。
総わかっていても、一度そのうまみを知ってしまうと、
辞められなくなるのが請負。派遣依存症の怖さである。
