テレビ局の下請け依存を象徴する人物がいる。
30年以上にわたって朝日放送に社員登用を
求め続けている安部昌男さんだ。
安部さんが音響効果のエンジニアとして朝日放送の現場で
働き始めたのは72年。
製作会社、大阪東通に籍を置いていたが、
朝日放送の社員と同じスタジオで同じように働き、
「新婚さんいらっしゃい!」など数多くの看板番組を支えてきた。
それでも給料は社員の半分程度しかもらえなかった。
処遇に疑問を抱いた安倍さんは、
74年から朝日放送に待遇改善を求めてきた。
裁判によって、和解に近づいた時期もある。
しかし、2001年9月大阪東通が民事再生法の適用を
申請したのを機に、テレビ局の現場から離れざるを得なくなった。
安倍さんはこう警鐘を鳴らす。
「テレビ局が雇用責任を果たさず、コスト削減を下に押し付けてきた
結果、現場の労働環境が劣悪になった。
それが番組の質の低下につながっている」
