抜け殻正社員、派遣、請負依存経営のツケ・・・第12回

テレビ局の下請け依存を象徴する人物がいる。

30年以上にわたって朝日放送に社員登用を

求め続けている安部昌男さんだ。

安部さんが音響効果のエンジニアとして朝日放送の現場で

働き始めたのは72年。

製作会社、大阪東通に籍を置いていたが、

朝日放送の社員と同じスタジオで同じように働き、

「新婚さんいらっしゃい!」など数多くの看板番組を支えてきた。

それでも給料は社員の半分程度しかもらえなかった。

処遇に疑問を抱いた安倍さんは、

74年から朝日放送に待遇改善を求めてきた。

裁判によって、和解に近づいた時期もある。

しかし、2001年9月大阪東通が民事再生法の適用を

申請したのを機に、テレビ局の現場から離れざるを得なくなった。

安倍さんはこう警鐘を鳴らす。

「テレビ局が雇用責任を果たさず、コスト削減を下に押し付けてきた

結果、現場の労働環境が劣悪になった。

それが番組の質の低下につながっている」