就業規則による労働条件の変更とその手続きについて

<質問>

就業規則による労働条件の変更とその手続きについて教えてください。

 

<アドバイス>

「就業規則の変更」には、

@作成時と同様の手続(届出、意見聴取、周知)が必要であるほか、

Aそもそも、使用者側にて無制限に変更できるわけではありません。

ご質問については、主にAの問題を説明します。

なお、@については、

「就業規則は必ず定めなければならないのでしょうか」

と同様です。

 

判例は端的にいえば、変更された就業規則が合理的なものであるかぎり、

同意をしない労働者をも拘束する、という判断枠組みを採用しています。

よって、「合理的な就業規則の変更」と評価できるかぎり、

就業規則を、労働者の同意がなくても不利益に変更することも許されます。

そこで、何が「合理的な就業規則の変更」にあたるかが重要になります。

この判断は、最終的には個別ケースごとの裁判所の判断となりますが、

平成9年2月28日最高裁判所判決は、

次のような判断要素を提示していますので、

これらに留意する必要があるでしょう。

@就業規則の変更によって労働者がこうむる不利益の程度

A使用者側の変更の必要性の内容・程度

B変更後の就業規則の内容自体の相当性 

C代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況

D労働組合等との交渉の経緯

Eほかの労働組合または他の従業員の対応

F同種事項に関する我が国社会における一般的状況等