遅刻が多い新入社員。試用期間満了で辞めさせてよいのでしょうか

<質問>

遅刻が多い新入社員。

試用期間満了で辞めさせてよいのでしょうか。

 

<アドバイス>

試用期間中でも合理的な理由と社会通念上の相当性が解雇の場合は

要求されます。

指導とその記録を残すことが必要です。

 

 

◆試用期間とは、面接などでは分からなかった資質、能力、勤務態度、

出勤状態など、自社の社員として適格性があるかどうかを審査し、

本採用するかどうかを判断する期間のことをいいます。

 

試用期間については法律に定めはないため、試用期間を設けるかどうか、

どの位の期間が必要かについては企業ごとの判断になります。

 

中途採用の場合は「期間の定めのない」労働契約が成立していて、

試用期間はその内の一部にあたり、「このような問題があったときは解約する」

という条件がついた特別な期間といえます。

 

 

◆本採用を拒否することは、会社側からの労働契約の解約である

「解雇」に該当します。

基本的に本採用後の解雇よりも広い範囲で認められていますが、

だからといって自由に解雇が認められるわけではありません。

 

労働契約法では、

「解雇は

@客観的に合理的理由を欠き、

A社会通念上相当であると認められない場合は、

その権利を乱用したものとして、無効とする。」

と定めています。

 

@については、本採用しない場合の根拠(通常は就業規則の定め)、

Aは世間一般の取扱いはどうか、

によって判断されます。

 

就業規則に該当する規定があっても

「社会通念上の相当性」

がなければ解雇できません。

 

 

◆正社員の場合は、基本的に時間をかけて育成していくことを前提として

います。採用後すぐに解雇する場合は、十分な指導をしたのかどうか、

それでも改善の見込みがないのかどうかが問題となります。

どんなときに解雇できるのか、という定めは法律にはありません。

解雇が有効かどうかは、最終的には裁判所が判断します。

 

裁判になれば会社は、労働者の勤務状態が悪いことの証明、

十分に指導をした記録、改善の見込みがない根拠を示さなければなりません。